2011年01月27日

巷説 0002

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上の写真も、東京都水道局の大谷口給水所(仮称)のポンプ棟の頂部である。どうにも安っぽくてイヤな印象を与えるかもしれないが、これが現実なのである。

本題に入る。地元のヒトの発言には一定の説得力があったりするものであるから、それをそのまま鵜呑みにして怪しげな記事を書いてしまったヒトのことを悪しざまにいうのはいかがなものかとも思う。書いた本人にはおそらく悪気はないのだ。しかし、それが一過性のブロガーさんが思いつきで書いた記事ではなく、“給水塔アーカイブ” というタイトルはすごく立派なブログを開設しているヒトの書いた記事だということになると、ただのウェブ上のゴミとして読み飛ばすのも礼を失することになるだろう。当該記事は、2009年8月16日付の “File10 大谷口給水塔(の跡地)” と題されたもので、その記事の筆者が大谷口給水塔を見に行ってみると、

大谷口給水塔は、老朽化による建替え工事の真っ最中なのでした。

ということになっていたのである。たしかに大谷口給水塔(“大谷口水道タンク”もしくは“大谷口配水塔”といいたいところだが記事の筆者の表記にならう)は解体撤去されてしまったわけだが、あの物件は老朽化によって解体撤去されてしまったわけではないし(東京都水道局が現地に新設する給水所の工事の邪魔になるから解体撤去したというふうに理解するのが妥当なところだろう)、その跡地に“給水塔”が再建されるわけでもない。どうやら当該記事の筆者は、これらの情報を、現地付近の和菓子店から取得しているようだ。

・取り壊しが始まったのは先月(2005年06月)
・5年後には新しい給水塔が建つ予定


といった話を聞いて、すっかり真に受けてしまったということらしい。“先月”が2005年6月で、記事がアップされたのが2009年8月というのもおかしな話だが、それはまあいいとして、2005年の5年後といえば、2010年である。2010年に大谷口に“新しい給水塔”が建ったかどうか、一度現地を再訪されて確認されてみてはいかがかと思ったりもする。ただ、“給水塔アーカイブ”というブログは2010年7月1日を最後に更新が止まっているので、今後の展開に期待する、というのも気の毒だし、がんばってくださいね、などとしらじらしく激励する気にもなれないのである。
posted by K.T. at 20:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑識