
建築中の大谷口給水所ポンプ棟の写真(2009年10月10日撮影)である。配水塔ではないので、下からコンクリートを打って行くわけではなく、まず骨格を組み上げて、その後安っぽいパネルを貼りつけて作っていたようだ。
以前 “巷説 0011” の記事で、“twitpic” の画像とその画像に付せられたキャプションを紹介しているが、今回もまた “twitpic” モノである。そのキャプションに曰く、“復刻された大谷口水道タンク。” とぞ。例のごとく“大谷口給水所ポンプ棟”の写真なのだが。今から“692 days ago”にアップされているとのことなので、今日が2012年2月10日だから2010年の春ごろになるのか。
“復刻”といえば昔の出版業界のコトバで、版木が摩滅したり火事で焼けてしまったりした際に、ふたたび(“復”)版木を彫る(“刻”)ことをいうのだが、大谷口で“水道タンク”を“復刻”するということになると、まず水道タンクの金型を“ふたたび”作って、そこにコンクリートを流し込むなりして、ちょうど鯛焼きを焼くような要領で高さ30メートルほどのタンクを“復刻”する、なんてことになるのだろうと想像してしまう。もちろんそんな工法で配水塔を築造するなんてことはないし、大体この“大谷口給水所ポンプ棟”は配水塔でも給水塔でも水道タンクでもない。上の写真でもわかるように、この建物の内部にどかんと大量に注水してみたら、その水圧に耐えきれず、あっさりとこわれるであろうよ。もともとこのポンプ棟はただのお飾りにすぎなかったのだから、それでいいのである。