2011年10月30日

巷説 0013

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このヒトはほんとうにニホン語をコミュニケーションのツールとして用いているのだろうかと疑われてもしかたがないようなフシギな文章を書く泉麻人氏が、大谷口の“最近再建された2代目”の“給水塔”について、このような文章を書いている。

 しばらく歩いていない商店街へ行ってみたくなることがある。ふと、思い浮かんできたのは板橋の大山商店街。城南地区の武蔵小山と肩を並べる、東京の代表的なアーケード商店街だ。
 池袋から東上線を使うのが早いけれど、池袋西口から向こうの方へ行く路線バスが何本かあったはずだ。緑色の国際興業バスがずらりと並んだ公園脇の乗り場で、「日大病院」行のバスに乗った。要町を抜け、千川駅の先を右折して大谷口の町に入る。終点の日大病院の手前、「水道タンク前」の停留所でバスを降りた。
 右手にドーム型の給水塔が建っているが、これは最近再建された2代目で、ほんのひと頃まで中野の哲学堂近くにあるのと同じ格好の古めかしいやつが存在していた。落合の小学校に通っていた頃、屋上にいくと、手前に哲学堂(野方給水塔)、その先に前者より外壁のコンクリが若干黒っぽい大谷口の給水塔が小さく見えた景色が印象に残っている。2代目は裏側に四角いビル棟が結合されて、オリジナルとは多少デザインは異なるものの、ドーム型の本体は元のスタイルの面影を留めている。ともかく、ランドマークとして復活したことは喜ばしい。


これは、“ウェブ平凡” というサイト内にある “東京ふつうの喫茶店” というシリーズの第82回、“カンナ(板橋・大山)” と題された文章の冒頭部分である。実に驚くべき内容であるわけだが、しかしこれもまた例のごとくパラレルワールド(巷説 0011 参照)ということにしてしまえば、あちらの世界の泉麻人さんがあちらの世界の事情を書いたものとして処理することができるので、そのまま受け取って何らさしさわりはないはずである。当該文章によれば、あちらの世界では、“2代目は裏側に四角いビル棟が結合されて”いるそうなので、ひょっとしたら“おまる”状のこちらのポンプ棟とはだいぶおもむきを異にしているのではないだろうか。自分もその“2代目”の“給水塔”とやらを一度見てみたいものだと切望しているのだが、どうやって行ったらいいのか、いまだにわからないままだ。あるいは、池袋西口から国際興業バスに乗って行けばいいのかとも思われるが、まだ試したことはない。一部で流れている、バスの前面や側面に“KKK”のロゴのついているヤツに乗れば、たやすくあっちの世界に行ける、というウワサはホントウなのだろうか。まったくわからないことだらけである。

ちなみに、引用した文章の中で用いられていた“ほんのひと頃まで”という難度の高い表現について触れたブログの記事があった。“瑞径閑話” 内の記事、“ほんのひと頃まで”“続・ほんのひと頃まで” の2本である。どうやらこれは、“泉麻人語”なのだ、といってしまえばそれですんでしまうような気がしないでもない。
posted by K.T. at 17:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑識
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